アトリエをとびだしてイキイキする陶たちの様子が大好き。器が使われている様子はもちろん、このような地球のかけら(陶のかけら)が別の場所で、分身としてイキイキしている様子が愛おしくてたまらない。「おめんちゃん展」においては、くだらない陶のかけらを(産みの母である私は大変分身を愛し、そして育ての母たちもきっとそうであると存じております)購入してくださった方々や、森の中で経年変化を展示してくださるギャラリーに深く感謝している。
※Cocciorino;陶のかけら(地球のかけら)
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なぜならばCocciorinoのテーマは「タネと根っこ」そして「足あと」であるから。すてきなモノをつく ろうとか、人のためになるようなことをしようとか、大きく広く先ばかり睨みつけてもなんだかナンセンスなんじゃないかなと思う今日この頃。ニンゲンなんて
なんだか虫けらみたいに思えてきてしまい「先」も「そこ」も「ここ」も似たような距離だったり、「広」も「狭」も宇宙に比べたらボールペン先の点の範囲なんじゃないかと思えてきた。
それならば。ふとひらめいたモノや、理由はわからなくても心地いいなと思うようなモノを丁寧につくろう。心が浮ついたりし たら「宇宙に行くにはまだはやい」と激励しよう。それよりもアイディアがふわふわ湧いてくるような生活をしよう。アイディアはふわっとでも、つくるときは 真剣に。これくらいの精進はボールペン先の点の中でも忘れないように。
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1990年代のほとんどをイタリア滞在に費やした。その時にひしひし感じたことが冒頭の「タネと根っこ」「足あと」というアクシス。いつも年齢的な節目(西暦的な節目にもちょうど重なる)に大きなリセットをかけてきたのだが、今年2016年は、このアクシスを強く意識しながら「とびだせ分身!」と旗を掲げて作品という分身を作者が応援しようと思う。
ものをつくって、ものづくりについて考える…つくったらおしまいではない。つくる人からとびだして作品という分身になっても、それが陶器のかけらであっても「それでも地球はまわる」のですから。
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晩秋のころ~ファーグリーン(モミの葉色)
ギャラリー忘我亭での個展「おめんちゃん」(現在終了)の様子を同行いただいたカメラマンさんに撮影していただいた。昨年晩秋、まだ寒波なんて想像できなかった季節の森はファーグリーン(モミの木色)だった。このあと蓼科の森と精霊たちはさて…? ⇒カメラマンMphoto Studio BLOG「森の精霊たち」
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小寒のころ~キャラメルカラー
今年は暖冬だとかで…通常雪ですっぽり覆われる1月初旬の蓼科のギャラリー忘我亭の森は、まだまだキャラメルカラー。精霊たちも踊ってる。 ⇒ギャラリー忘我亭「ブラックボッチ」
大寒のころ~スターチカラー(片栗粉色)
とうとうスターチカラーの雪まみれの森に!精霊たちは冷たい雪もあたたかいシャッポに変えるのだ。表情まで変化する陶のおめんちゃんが愛おしい。⇒ギャラリー忘我亭「雪のシャッポ」
⇒WEB MAGAGINE とびだせtamamiazuma.com!(@note)
※アトリエからとびだしてイキイキした陶作品の様子をコレクション。「つくる」より「生まれた作品」(分身)に視点をおいた過去記事集。2016年版としてリニュアルしてゆっくり掲載中。