東北大震災から10年。
10年後の春も、人間は、正解のないコロナ禍で春を仰いでいます。
宮城県宮古に住むご親類から届いた春の旬ワカメとメカブをいただきました。
美しさに反した自然の恐ろしさ。海の底だけでなく、人々の心も大きく削られた千切られたことでしょう。時の鎮魂を料理しながら、さらなる美しい町の再生を祈ります。近々訪れたい町のひとつです。
久しぶりの土鍋職人の「なんちゃってレシピ」です。
いつも通り、分量も時間もありませんが、2品にアレンジしました。
土鍋は、呼吸する素材です。水や空気をうまく調整するので、炊飯や煮物が思った以上に上手に完成します。木のおひつほどではありませんが、土鍋の吸水性に期待して酢飯を切りましょう。
炊く、和える、盛りつけるをひとつの土鍋で完結します。
①ワカメを軽く湯がき水にさらし、一口大に切る。
②土鍋でごはんを炊き、蒸らす。
③酢4:砂糖2:塩1〜2(具による)を2に和えて酢飯にする。
④ワカメにおろし生姜と醤油少々。
⑤3の酢飯が人肌くらいに冷めたら4を和え、白ごまと桜を散らす。
※塩づけ桜は水で塩抜きしておく
メカブはワカメの根本部分であり、栄養素が詰まった部分だそうです。免疫効果に期待できるフコイダンというヌメリ作用が強い海藻。特に、ひらひらした耳は刻むと粘り気が増します。
茹でると、宝石エメラルドのように美しい色に変わるので、茎は炒めず、トッピングしました。天然の潮の味がして、旨味たっぷりでした。
こちらも、炊く、和える、盛りつけるをひとつの土鍋で完結します。(炒めるのに別途ちいさなフライパンを使いました)
①土鍋でごはんを炊き蒸らす。
②メカブを茎と耳に切り分けてさっと茹でる。
③耳の部分をざく切りにする。(粘り気が出る)
④茎の部分を小石くらいのサイズに切る。
⑤2をごま油で炒め、醤油、みりんを加える。
⑥1に5を加えて混ぜる。
⑦4をトッピングしたら、海苔、白ごま、七味唐辛子をふる。