ー夏をむかえるー
わいわいビールジョッキを傾けて大勢で乾杯できる日がくるのかな。
おいしいソーセージを買いに行きました。ビールも買いました。ソーセージ単品でもじゅうぶん楽しめますが、ザワークラウトがあれば、ビールの国に旅した気分になれるので準備します。
心の玉手箱をあけるための時間でありますように。
玉手箱料理を一品ご紹介しましょうか。
ー土鍋は玉手箱ー
「簡単なごちそう」で夢みるために(おいしくビールを飲むためにでも、旅している気分を夢みるのでもなんでもいい)、玉手箱を目の前に置きます。
玉手箱というのは、土鍋のことです。
蓋を開けたら、季節や思い出が味や香りでよみがえる。
「土鍋といえば冬」というイメージは、地道な活動の結果なのか、10年ほどかけてだいぶ拭われてきました。季節の旬を炊き込んだり、煮たり。季節が一巡して、グリンピースの香りがしてきたら、また春がきたと思うでしょう。去年とは違う春かもしれない。切なくて胸が苦しくなったり、懐かしくて微笑んだり。
ー保香を活かした一品ー
夏をむかえるにあたり、今回ご紹介するのは、ビールのおともになるごちそうです。土鍋の「保温」「保冷」に加えて、「保香」を活かした一品です。
*略式ザワークラウトとソーセージの蒸し煮*
発酵食品が大好き。ザワークラウトもそのひとつ。古代ローマ時代、キャベツを塩漬けにしたことから始まった保存食。ドイツとは限らず、東欧やポーランドでも味わいましたが、どれもおいしかったし、アルザス出身の友人Fがもりもり食べる姿は、食欲をそそりました。付け合わせとする食べ方が多く、ソーセージやベーコンと、香り高く煮込む料理も各地で見られます。