立夏もすぎ、今年も、不思議な春がいってしまいましたね。
「期待」という言葉を口に出さなくなりました。それは失望という思いからではありません。「到来」を待つようになりました。それは受動という思いからではありません。自然も人も、流れに従う、流れを止めるようなことだけはしてはならないと、この2回の春で確信しました。
庭の梅の木からコロンコロンと実が転がって落ち、ヨモギの葉は濃い緑色に成長してちょっと威張っています。最後の柔らかい葉を摘んで、今年最後のヨモギごはんをつくり、副菜を添えながら、ただただ欲のない季節を願う日を過ごしました。
(うつわ:箱のうつわコッチョリーノ)
(左上から時計まわり)
●「ミョウガの忘れもの甘酢漬け」と「キュウリのピクルス」
(リンゴ酢、塩、甜菜糖、ごま油)
●「ニンジンと紅芯大根ラペ」
(ニンジン、紅芯大根、オリーブオイル、ニンニク、白ビネガー、塩、ローズマリー、宇和ゴールド)
●「ちぎり天のピンチョス」
(練り物:紅生姜、ゴボウ、キクラゲ)
●「塩蒸し空豆」と「庭のルーコラ」
(セイロで蒸した空豆に塩、ルーコラ)
●「揚げ豆腐サラダカッテージチーズ添え」
(米粉つけてオリーブオイルで焼き揚げた木綿豆腐に塩少々、カッテージチーズ、レモンと醤油一滴)
●「出汁巻きたまご」
(タマゴ、出汁、甘酒)
●「よもぎいなり・おむすび」「紅いなり・おむすび」
(酢飯、灰汁を煮出した庭のよもぎ、蒸した紅芯大根)
【土鍋ごはんの酢飯】
① 通常より浸水時間を倍、通常より米に足す水を少なめにして土鍋ごはんを炊き、通常どおり10分くらい蒸らす。
③ 余熱が残る土鍋に入れたまま、ほかほかのご飯に「酢、砂糖、塩」を切るように混ぜる。
④ 持っていれば飯台に移し広げ、玉になっているごはんをほぐしながら水分を飛ばす。
⑤ 下ごしらえしたヨモギ、紅芯大根を和えて、丸める。
【ヨモギの下ごしらえ】
① よく洗い水に30分くらい浸しておく。
② 晩春のヨモギは、水に重曹を入れて茹でる。(早春は重曹なし)
③ 湯をこぼし流水で色止めしたら、水をよく絞る。
④ 包丁でみじん切り、またはフードプロセッサーで細かくする。
【紅芯大根の下ごしらえ】
① 薄く皮をむき、火が通りやすい厚さにスライスする。
② やわらかくなるまでセイロで蒸す。
③ みじん切りにする。